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『看護部勉強会』に参加して

2008年7月12日(土)

本日、看護部の勉強会が開催されました。

看護部教育委員会が主催で、月に1回以上の勉強会を開催されています。私は『院内勉強会』にはできる限り参加をしていますが、『 看護部勉強会』に参加(見学)させていただくのは初めてのことです。

お昼の時間にも関わらず看護部からは約50名の方が参加されていて、院内勉強会とはまた違った雰囲気を感じました。

それでは、看護部勉強会での熱い雰囲気をお届けしたいと思います!!

今回のテーマは 『一人KYT』 。

KYT = 危険予知トレーニング

『KYT』は、日常の生活や業務においての危機管理(危機回避)をするためのトレーニングのことです。 ミーティングを行ってお互いの危険を指摘しあうことでチームワークを高め、指差呼称などの動作によって一人一人が危険への感受性を高めていきます。

医療界や産業界など様々な職場で広く知られている『KYT』ですが、私は医療機関に勤めるようになって初めて学んだ言葉です。看護部ではKYTについて繰り返し勉強を重ね、業務の中で実践されているとのこと。

 

本日のテーマである『一人KYT』とは、自問自答カードを用いて危険予知トレーニングを行うことです。

まずはDVDを見ることからスタートしました。

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みなさん、とても真剣に視聴されています。

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私も映像を見ながら、一つ一つを自分の業務に置き換えて ”ここは危険だな” ”こんな風にすれば安全だな” と考えることができました。

 

そして約30分間のDVD鑑賞の後は5~8名に分かれてのグループワークです。

司会の方の「それではグループワークに移ります。」という声で、すぐに活発なディスカッションが始まったことには驚きました。

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グループのメンバー(看護師)は、様々な角度からの意見を聞くことができるようにと 病棟や外来に関係なく構成されています。

DVDを見ての感想・事故や危険予防のために実践していること・KYTや一人KYTについてなど、それぞれのグループで真剣に話し合われていました。

  • 私たちの病棟ではそこまでできていないから、○病棟と同じように実践してみてはどうか。
  • (現状について)それは危険だと思う。どうすれば良いか。
  • ~~の時には~~した方が危険の回避になると思う

聞くこと・話すことによってそれぞれに新たな発見や指摘があり、得たことも多かったことがわかります。

私も 皆さんのお話を聞きながら ほんの少しではありますが当院での ”安全の仕組み” を学ばせていただいたような気がしました。

 

そして最後にグループごとの発表。

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それぞれで話し合った意見を聞くことで またまた勉強になります。”意見を聞く”というのは視野を広げることにもなり、とても大切だと思います。

『看護部』は一つですが、各病棟や外来で受け持ちの場所は異なりますこのような勉強会の場は、情報共有や意思疎通の場でもあり、より良い看護につながっているのだと思いました。

 

今回『一人KYT』という初めて聞く言葉について勉強させていただいたことは、私にとって大変プラスになりました。

そして もう一つプラスになったことがあります。

それは、勉強会の内容だけではなく『看護部勉強会』に参加させていただいたこと、そのものです。

皆さんの熱意と誠意を同じ空間の中で感じることができ、私も心を新たに頑張っていきたいと強く思いました。

貴重な経験をさせていただき、本当にありがとうございました。

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線引き

2008年7月8日(火)

玄関先でお手伝いをさせていただくAさん。受診時には必ずご家族の方がご一緒です。私は、毎回お車が到着したと同時に車いすをご用意しています。

Aさん:「ありがとう、いつもすまんなぁ。」

ご家族:「ありがとう。ちょっと車を停めてくるので中までお願いします。」

受診を繰り返されるたびに、このような会話とお手伝いが ごく普通になっています。

 

本日のこと。

Aさんがご来院の際、私は別のご用件で外来フロアを離れていました。私がAさんに気付いたのは受付を済まされたころでした。

いつもと違っていたのは、Aさんは車いすではなく ご家族の方に付き添われながらゆっくりと歩かれていたことです。そして お二人の会話が聞こえてきました。

Aさん:「もう歩いた、もうえぇ。車いすを持ってきてくれ。」

ご家族:「転んだりしないように私が側で歩いているから大丈夫。甘えずに、もうちょっと自分で歩いてごらん。少しは体を動かさないと歩けなくなるよ!!」

このような会話が聞こえ、私は声をお掛けしようとしていたのですが、足が止まってしまいました。

このとき私は 初めてご家族の方の想いを知りました。私が ごく普通に車いすをご用意していたことで、Aさんにも私にも何も言えなかったのだと思いました。

 

Aさんは、歩くことよりも車いすを望まれています。ご家族の方は、少しでも歩いて欲しいと思われています。

”ご要望” と ”甘え・わがまま”の線引きは一体なんなのだろう…

いくら考えても、私には答えが見つかりません。

 

そこで、ご家族の方がお一人でいらっしゃるときにご相談しました。

ご家族:「実際のところ、私も迷っています。

おじいさん(Aさん)が、あなたに対応してもらえることを すごく喜んでいるし、頼りにしています。それは、わがままでもなければ甘えでもないと思うんです。

本当に、本当に頼りにしているだけなんだと思います。

だから、病院に着いたらいつも何も言わなくても車いすを差し出してくれることは、私にとってもありがたいことですから何も思いません。ただ、おじいさん(Aさん)には、少しでも体を動かして欲しいと思っているのも確かです。

今日は、到着したときに たまたまあなたがいなかったから、良い機会だと思って歩いてみるように言いました。」

私にとって、とても考えさせられるお言葉です。

 

Aさんにとって私は介助者的な存在であるのか、または気持ち的に頼れる存在であるのか。その答えは…

「間違いなく両方です。」

このようにお答えくださったのはご家族の方です。どのような立場でお手伝いをさせていただくのが正しいのかを考える必要はないのだと教えていただいたような気がします。

Aさんの今後のお手伝いについてご相談させていただくと 『車いすをご用意する前に、体調(お気持ち)を尋ねること。体調の良い時には腕を組んで歩く、側について歩くなどの対応で、できるだけ体を動かすように促す。』 ということになりました。

Aさんの想いにもできるだけお応えできるように努め、またご家族の方の想いにも添えるような対応をさせていただきたいと思います。

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気持ちから元気になる食事作り

2008年7月2日(水)

ご入院中の方が食事についてのご感想を届けて下さいました。

「入院が決まったときに『食べれないものや苦手なものはありますか』と、食事について尋ねられました。

きっとアレルギーの有無などを把握することが目的だったんだと思いますが、苦手な食材がある私にとっては すごく嬉しかったですね。…と言っても、その時には何も思わず日が経つにつれて実感するようになったんですけどね。

入院しているということは、ケガや病気で体調を崩しているということです。いつもに比べてマイナスの状況の中、苦手なものを我慢して食べたり、食べずに残念な思いをするというのはできるだけ避けたいことですよね。

それを、あらかじめ意見を聞いてもらえるなんて思ってもいませんでいたよ。おかげで毎食おいしくいただいて完食しています。

病院では、一人ひとりの病気に応じたいろいろな食事を準備されていて、それだけでも大変なことなのに、こういった配慮は嬉しいことですよ~。」

とのことでした。

 

当院の栄養課に このようなご意見をお伝えすると共に、取り組みについてどのようにされているのかをお聞きしました。

食べれないものや苦手なものをお尋ねするのは、やはりアレルギーに関してが一番の目的であるとのこと。

しかし その上で ”食事を楽しい時間にしていただきたい” ”少しでも美味しく食べていただきたい” ”栄養をつけて元気になっていただきたい” という栄養課スタッフの思いも込められており、できる限りご要望にお応えできるように努めていることがわかりました。

食事の好みという面だけで考えると、メニューを大幅に変更するのは困難なこともあるそうですが、ケースバイケースで 病棟看護師やご本人と相談しながら『気持ちから元気になる食事作り』を目指しているそうです。

 

栄養課スタッフの皆さんは、まさに縁の下の力持ち。

手作りで、温かい(温度も気持ちも)家庭的な食事は、ご入院されている方にとっても 職員である私たちにとっても楽しみの一つです。(当院では ほとんどの職員が職員食堂で食べています)

食事は生活に直面していることでもあり、そのぶん評価の目も厳しいと思います。そんな中 『退院前の病室訪問』で、私が患者さまからいただくご意見は「美味しかったよ。」 「家でも真似できそうなメニューで馴染みやすかった。」 など、嬉しいご意見が本当に多いのです。

 

栄養課スタッフの皆さんは、食事の提供時間が決まっていることで時間との闘いでもありますが、特にこの季節になると調理場は暑さとの闘いでもあります。そのような背景も忘れないように、毎日の食事を感謝しながらいただきたいと、患者さまとの会話から心を新たにした私です。

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講習→実践→学び

2008年6月27日(金)

定期的に通院されている高齢のご夫婦。(受診者はご主人)私が勤めるずっと以前から当院へ受診されています。

私は お話をさせていただいたり お尋ねやご要望にお応えするといった関わりが多く、受診の流れのほとんどをお二人でされていました。

 

今年に入ってからのこと。 いつものようにお二人で来院されていますが、ご主人のご様子が  それまでとは違い、足元は不安定で杖をご利用されたいました。車いすをご提案しましたが、「一人で歩けます。」とのことでした。

次のご来院。 お二人でのご来院ですが、ご主人の歩行は転倒の危険を感じるほどに不安定です。前回と同じように車いすをご提案すると「お願いします。」と言われ、お手伝いをさせていただきました。

その次のご来院からは、一人ではほとんど立つことができなくなったとのことで、車いすを持参してご家族の方と一緒に来院されるようになりました。 ご主人のご様子が少しずつ変化していると同時に、私がお二人にさせていただくお手伝いの方法も変化していきました。

しかし ご家族の方がいらっしゃることで、私は必要に応じてお手伝いをさせていただいていました。

 

そして本日はお二人で来院されました。

お手伝いの方法は いつもと大きく異なります。お二人で来院されていることを受付や看護師に伝え、私はお二人の様子を気にかけながら時々 声をおかけしていました。

受診の流れの中では特に困ったご様子もなく会計を済まされました。その後、お二人で何かを話されているご様子を目にしました。

私: 「終わられましたか? 何かお困りでしょうか?」

奥さま: 「あのー、すみません…あのー…」

と、何か伝えにくいご様子でした。そして

奥さま: 「おじいさんがトイレに行きたいと言うのですが、私一人では とてもできません。 どうか手伝ってもらえないでしょうか。」

とのことでした。 すぐにお受けし、普段のご様子や症状、痛みの有無などを確認した上で お手伝いさせていただきました。

ご主人の身長は180cmくらいあり私一人で移乗させていただくことは不安でしたが、「あなただからお願いできたんです。」とのお言葉と、先日学んだ車いす移乗(前回記載)の知識と技術を思い出し、十分に注意しながらお手伝いさせていただきました。

  • 「~しても大丈夫ですか。」
  • 「~しますので右手をこちらへ置いてくださいね。」
  • 「~はできますか。」

など一つ一つを確認しながら行うことで、相手の方に不安を与えることのないように気をつけ、また そのようにすることで私自身も不安が軽減されたように思います。

 

何事もなくお手洗いを済ませることができ、ご主人からいただいたお言葉に大変 感動しました。

「すごく楽にできました。

自分の体が自由にならなくなってから、体が大きいことで周りに迷惑をかけていると感じていました。

何よりも私自身が、自分の体が重たく感じていたので少しの間でも立っていることが困難でした。

それが、今日あなたに手伝ってもらった時には 不思議なことに自分の負担をあまり感じなかったです。やっぱりコツがあるんでしょうね。

本当にありがとう、ありがとう。

嫌な思いをさせてしまって すみませんでした。」

 

ご主人に喜んでいただいたこと、そして学んだ知識と技術を活かせたことが本当に嬉しかったです。教えていただいたことが いかに適切な方法であるかを感じました。

 

緊急性と重大性の状況によっては看護師にご相談しながら、今後も それぞれの専門スタッフとの連携で正しい知識と技術を身に付けていきたいと思います。

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院内講習会 「車いす移乗」

2008年6月23日(月)

この日 勤務が終わった17:30から、当院のリハビリテーション科 運動療法室にて、理学療法士による新人看護師を対象にした「車いす移乗」についての院内講習会が行われました。

院内全体への呼びかけがあり新人看護師の方だけではなく 各病棟師長をはじめ、看護師・看護助手・事務部・事務部の実習生…と、多くの方が参加されていました。

私は車いすをご利用の方のお手伝いをさせていただく機会が多くあります。 少しでも安全に、そしてお互いに負担の少ないようにと正しい技術を学びたいと思い、参加させていただきました。

 

講習会の様子。

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ベッドから車いすへ安全に移乗できるようにと、理学療法士2名で スライドと実演を交えながらのお話は、本当にわかりやすく 勉強になりました。

 

 

こちらは、ベッドから車いすへの移乗の様子です。 

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次は、参加者が実際に「介助する側」と「介助される側」を経験。

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体験することで得るものは 実に大きい!!

今 私が玄関先でお手伝いをさせていただく中で、車から車いす(または その反対)への移乗の方法が、ご本人・介助者にとって大きな負担となっている例も少なくはないことがわかりました。

 

 

私は今までにもリハビリテーション科スタッフの方に、お手伝いの方法を相談したり指導していただいたことがあります。 正しい知識や技術を学び、実践に活かすことができ、相手の方に喜んでいただいたこともありました。

しかし 私はいつの間にか「安全」よりも「安心」を重視するようになっていたことに気付きました。

ほとんどの場合、ご本人と介助者との間で自然にできている流れがあります。それがお互いにとって安心できる方法であれば、困難・危険だと感じる場面のときにも 私は補助としてお手伝いをさせていただくのが最も正しい方法だと思うようになっていました。

その為、困難や危険な場面のときにも ”別の方法” として私の知識をご提案・お伝えすることが なかなかできませんでした。 そして私自身に 自信がなかったのも理由の一つだと思います。

 

現在のように補助としてお手伝いをさせていただく立場も もちろん大切であり、患者さまの中には「いつもの慣れた家族(介助者)にしてもらうほうが安心できる」と思われている方も多くいらっしゃると思います。

 

しかし今後は、「安全よりも安心」なのか「安心よりも安全」なのかを見極めながら、今回 学んだ知識と技術を正確にお伝えできるようになりたいと思いました。(強引にではなく、あくまでもご提案として)

 

そして「安全が安心」であることを感じていただけるようになりたいと思います。

 

それぞれに実りのある、大変 有意義な講習会だったと思います。

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貴重な経験をさせていただき、本当にありがとうございました。

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